ひじきアメリカへ行く

アメリカの田舎で研究をするブログ

新ネズミ御殿

ひじきです。
バーハーバーでもいまだに暑い夜が来たりはしますが、
すでに20℃を下回る日も来たりして、8月なのに夏の終わりを感じます。

さて、この秋にJackson Labの新しい拠点がオープンします。
Jackson Labのあるバーハーバーから40分ほどの最寄りの町Ellsworthに
分与用のマウスを飼育する新しい施設ができます。

 

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google mapより

米国内をはじめ、世界中にマウスを送り出す施設なので、
比較的交通の便が良い立地に移した方が良いのでしょう。
そんな新しい施設の、従業員向け完成お披露目会が先日開かれました。
内部の写真撮影はNGでしたが、最新のマウス飼育事情を見ることができました。

建物内には縦横無尽にコンベアーが流れていて、
マウスの飼育ケージ(使用前、使用後)、飼育用の餌と水、
さらには発送用のマウスを入れたケージも運ばれていきます。
すべてにバーコードが貼ってあるおかげで、さながら流通センターのように
自動で行き先を判別して振り分けていました。

特に発送用のケージはできるだけクリーンなまま発送すべく、
人の手をできるだけ経ないで自動的に処理される仕組みだそうです。

飼育室では壁際にずらりとケージ交換用のキャビネットが並んでいて、
細胞培養のごとく、陽圧で菌のコンタミを防いでいました。
キャビネット内に取り付けられたタブレットから物品を発注することで、
交換用ケージやら水やらが自動で作業場に送り込まれてきます。
もちろん使用後のケージもタブレットから指令を出して、自動で回収。
新しいケージとは別のコンベアーで洗浄室に送られていきます。

あとは浄化水槽やら自動給水機、洗浄機、などなど。
動物飼育というよりはむしろ、
ロジスティックスの技術が活かされている印象です。

新しい施設でのマウス飼育はこの秋から、
最初の発送はクリスマス頃ではないかとの話でした。